
奄美大島に生息する『アマミノクロウサギ』とは?高確率で遭遇できる人気のナイトツアーや特徴・生態についてご紹介
目次
一度は見てみたい!
奄美大島のアマミノクロウサギとは?
奄美大島は「東洋のガラパゴス」と呼ばれており、ここでしか観察できない動植物が多く生息しています。
その中でも特に人気があるのが『アマミノクロウサギ』です。
アマミノクロウサギを見るためのツアーがあったり、奄美大島のお土産の名前にもなっているほどの人気者☆
今回はそんなアマミノクロウサギについて、現地ガイドの話をもとに詳しくご紹介します。
◆アマミノクロウサギの生態について知りたい方
◆アマミノクロウサギの保護活動について知りたい方
◆アマミノクロウサギに会えるおすすめツアーを知りたい方
アマミノクロウサギの生息地
アマミノクロウサギは奄美大島と徳之島の2つの島だけに生息している日本固有種で、絶滅危惧種に指定されている動物です。
10年ほど前は2,000羽ほどしかいなかったのですが、保護活動の成果により、2021年度の推計によれば、奄美大島に1万〜3万4千羽、徳之島に1万5千〜5千羽ほど生息しているとされています。
奄美大島の方がアマミノクロウサギに出会えるチャンスが多いと言えるでしょう。
アマミノクロウサギが見れる時期
アマミノクロウサギは年中見れますが、特に遭遇確率が高くなるのは、繁殖期を迎える秋から冬にかけてです。
繁殖期は活動が活発になり、夜行性のアマミノクロウサギに夜出会うことが多くなります。
冬は1年の内でも最も美しい星空を見れるシーズンでもあるので、奄美大島の夜を楽しむのにぴったりな時期なんです!
アマミノクロウサギの保護活動について
アマミノクロウサギは国の特別天然記念物に指定されている固有種であり、奄美大島のシンボルとなっています。
なぜ特別な存在なのか、またアマミノクロウサギの保護活動についてもご紹介します。
アマミノクロウサギが
絶滅危惧種に登録された理由とは?
アマミノクロウサギは、約500万年前〜300万年前から存在していたと言う説があるほど、古くから姿を変えることなく生きている原始的な動物です。
ユーラシア大陸に残った祖先のウサギは天敵に捕食され絶滅してしまいました。奄美大島には天敵の生き物がおらず、アマミノクロウサギは現在もここで生息しています。
しかし、奄美大島でも森林開発やハブ駆除のために持ち込まれたマングースの影響でアマミノクロウサギの数が大きく減少し、絶滅危惧種に指定されました。
またアマミノクロウサギは1年に2回の繁殖(春と秋)に1,2羽しか子供を産まないため、個体数を急激に増やすことが難しく、希少な生き物です。
アマミノクロウサギの保護活動
アマミノクロウサギの保護増殖事業としては、アマミノクロウサギの天敵を駆除する罠が仕掛けられています。
また交通事故による死亡事故(ロードキル)を減らすために交通量の規制も行われています。
アマミノクロウサギの現在の生息数
先ほども少し触れましたが、環境保全活動や天敵駆除などの成果があり、2,000羽からここ10年で10倍以上に増えています。
レッドリストの中でも絶滅危険度の低い種類へと変わりましたが、住み心地の良い場所が広範囲になったことから、今度は交通事故死するアマミノクロウサギが増えています。
2023年はアマミノクロウサギが車にはねられる事故が過去最大との報道がありました。
奄美大島で運転する時は、アマミノクロウサギに注意し、スピードを出し過ぎないよう、安全運転を心がけましょう。
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アマミノクロウサギの特徴・生態
アマミノクロウサギは現存するウサギの中でも最も原始的な姿を残しているため、「生きた化石」とも呼ばれています。
アマミノクロウサギの特徴は、名前の通り黒い毛で覆われており手足や耳が短めです。
穴を掘って生活するので前足の爪が発達していますが、野うさぎのようにウサギ跳びはしません。
○手足が短い
○寿命は15年ほど
○山間部の広葉樹林を中心に巣穴を作る
○小さな集団で暮らす
○夜行性で動きは鈍い
○食べ物はアカメガシワ・イヌビワ・シイ・ススキ・樹皮・木の実などを好む
アマミノクロウサギの最大の特徴
小さな耳
ウサギというと長い耳をイメージしますが、アマミノクロウサギの耳は、小さく短くなっています。
暑い地域に生息する耳がある生き物は、温度調節などのために耳が大きくなる傾向があります。
しかし、アマミノクロウサギは穴を掘って穴の中で生活しているため、邪魔な耳が退化したと言われています。
奄美大島のアマミノクロウサギは、この地で生活するために耳や手足が短くなり、暮らしやすいように姿を変えたのです。
アマミノクロウサギの鳴き声
普通はウサギは鳴くイメージがないかもしれませんが、アマミノクロウサギは仲間とコミュニケーションを取るためによく鳴きます。
甲高い声をしています。
アマミノクロウサギは穴掘りの名人!
前足の力が強く爪が発達しているアマミノクロウサギは、穴掘りの名人です。この穴掘りは、主に寝床作りや巣作りのために行われます。
天敵から家族や自分を守るために穴を掘り快適な寝床を作り、夜になると穴から出て活動し、食べ物を探し始めるのです。
斜面などの険しい場所でも難なく穴を掘れるので、野うさぎとは違う筋肉や爪が発達しました。
そのため、アマミノクロウサギの爪は長く大きいのが特徴的です。
アマミノクロウサギの子育て方法
アマミノクロウサギの穴掘りは、巣作り以外にも重要な役割を果たしています。
繁殖期が終わり子供を育てるとき、自分達の巣穴とは別の穴を掘って、ハブなどの天敵が侵入しないように土で入り口に蓋をします。
授乳ごとに蓋を掘り子供が出てきたら授乳し、子供が飲み終えたらまた蓋をして巣穴に帰っていくのです。
約48時間に1度、子供のミルクの消化時間に合わせた授乳サイクルになっており、子供を天敵から守りつつ、子育てをしています。
アマミノクロウサギを見るには
ナイトツアーに参加するのがおすすめ!
アマミノクロウサギは夜行性の生き物で夜にしか活動しないため、姿を見るためには夜の森に入る必要があります。
土地勘のない場所でアマミノクロウサギを自力で探すのは困難ですが、奄美大島のナイトツアーに参加すればベテランのツアーガイドが住処にしている場所まで案内してくれます。
自然の動物は警戒心が強くいつでも出会えるわけではないですが、自力で探すよりは格段に出会うチャンスの確率が高いです。
天然記念物・絶滅危惧種であるアマミノクロウサギを見てみたい方は、奄美大島のナイトツアーに参加してみましょう。
アマミノクロウサギに会えたら良いなとにわかに期待していたら、なんと想像以上、20匹以上のアマミノクロウサギに出会えました!
まるまるとした体が愛らしく、親子のウサギも見ることができました。
上を見上げると寝ているルリカゲスと満点の星空が…!他にもイシカワガエル、トゲネズミ、アマミノシギに会えたり、いろんな生き物の鳴き声を楽しむことができました。
ツアーで行った三太郎峠は30分に1台しか通ることができず、予約が必要とのことなので、ツアーに参加して良かったです。
梅雨の時期は一番生き物が出やすいそうです。少し冷えたので上着を持って行くのがおすすめです!
↓ナイトツアーの様子はこちら↓
高確率でアマミノクロウサギに会える♪
奄美大島のおすすめナイトツアー
ここからは、到着日の初日でも参加できるおすすめナイトツアーを4つご紹介します。
しっかりプランを比較して、ぜひご希望に叶うツアーを見つけてみてください。
亜熱帯の森を楽しむ!
奄美大島ジャングルナイトツアー
亜熱帯の夜行性の植物や奄美大島固有の動物を観察できるツアーです。奄美大島を知り尽くしたガイドが、奄美大島のジャングルを案内してくれますよ♪
ホテルまで送迎やツアーに必要な道具なども無料でレンタルできるので、手ぶらで参加できます。
またこのツアーのおすすめポイントは、懐中電灯が各自に1つずつ貸し出され、至近距離で動植物を観察できること!季節ごとに見どころが変化するので、どの季節に訪れても新しい発見があるツアーでしょう。

少人数制ナイトサファリツアー!
4WDジープでアマミノクロウサギを探しに
上部がフルオープンになった4WDで行くナイトサファリツアーは、夜の山間部を車でゆっくり進みながら奄美大島の動植物を観察するツアーです。
ほぼ車に乗って体験するツアーなので、体力に自信がない方やハブが怖いという方も安心して楽しめるツアーになっています。
冒険モノのアクション映画のような体験ができるので、旅行の特別な思い出になるでしょう☆

じっくり観察したい人向け☆
近距離で観察できるナイトツアー
このナイトツアーでは、ツアー中に車を降りて間近で生き物の写真を撮ったり、観察したりできます。
実際に見るアマミノクロウサギに大興奮間違いなし!
0歳から誰でも気軽に参加OK!生き物に詳しいガイドの話にも釘付けになってしまいます。
ナイトツアー専門ガイドがご案内!
4WDジープで行くアマミノクロウサギコース
このツアーは、15年以上経験のあるベテランガイドがご案内します。
ナイトツアー専門ガイドと一緒にアマミノクロウサギを求め、いざ探検へ!
また、屋根のないオープンジープでの移動となるため、奄美大島の大自然を360°体感できます。
お一人様からご案内可能ですので、ひとり旅の方でも気軽に参加できるところも魅力です♪

↓もっと深い時間に探検するツアーはこちら↓
アマミノクロウサギを観察する際の注意点
野生の動物は飼育されている動物に比べて非常に繊細です。
アマミノクロウサギを発見して嬉しくて大声で騒いだり、過度なフラッシュを使用した撮影をしたりすると、ストレスによって様々な悪影響を及ぼします。
ツアーに参加すると気持ちが盛り上がりますが、ガイドの指示に従って静かに観察しましょう。
またアマミノクロウサギは夜行性の生き物です。
夜の光源が少ない場所は、ハブに噛まれる危険性もあるので、草むらに入ったり自分勝手な行動をしたりするのは控えましょう。
ハブは猛毒を持っている危険な生き物です。楽しい旅の思い出が痛い思い出とならないよう、気をつけてツアーに参加してくださいね。
まとめ
今回は、奄美大島に生息しているアマミノクロウサギについてご紹介しました。
奄美大島のアマミノクロウサギは、天然記念物や絶滅危惧種に指定されている貴重な生き物です。
奄美大島に旅行に訪れて貴重なアマミノクロウサギを見られたら、それだけでパワーがもらえるかもしれません。ツアーに参加して出会える確率を上げましょう。
アマミノクロウサギ関連のお土産もたくさんあるので、旅の思い出にぜひ購入してみてください♪
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